貴重な水を田んぼに配る水番作業

籾村の田んぼはの水は、天水及び溜池でまかなっています。梅雨の期間は雨水で田んぼは潤いますが、晴天が続くと、溜池の水を田んぼに入れます。籾村はご存じのとおり山の上にあるので、溜池の水は貴重品です。溜池の水を無駄なく使うため、各池毎に「水番」をおいて、水番の人がそれぞれの池掛かりの田んぼに水を入れることになっています。
水番は、早朝から池の樋を抜いて、水路に水を引いて一枚一枚の田んぼに平等に水を配っていきます。なかなかしんどい作業で、最近は高齢化も進み、水番をする人が限定されてきました。
1999年7月11日は長谷池水路では、籾村セーフティーライス倶楽部の宮本と岸が水番をしました。
7月11日は、朝4時半に池に行って樋を抜きました。長谷池では以前は、木製の栓を抜いていましたが、危険なため昨年秋に金属製の樋に改修しました。しかし下半身をぬらして4本くらいの樋を抜かなければなりません。

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溜池から、田んぼまでの水路は長く、竹藪の中を越え、木々の間を越えて、田んぼまで続きます。

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池の樋を抜いて、水は延々と等高線上をほぼ水平に続く水路を約一時間もかけてやっと田んぼに入ります。この水路の管理は大変です。
毎年、部落総出で、落ち葉や溜まった泥をさらえたり、補修したりして水路を維持します。
また、1月には、また部落総出で、溜池ののり面の草を刈って、溜池の土手を維持しなくてなりません。籾村の水田水利にはなかなか平地では考えられない苦労もあります。

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水番の三種の神器です。
・単車
水を配るのに歩くのでは大変です。かといって自動車が通れる道ばかりではありません。こういうときは単車が重宝します
・クワ
単車の後ろに積んであるのは芝切り鍬です。水路から田んぼに水を漏らさずに入れるためにクワで芝を切ったりします。また、マムシなんかもいるのでクワは必需品です。
・使い古しのポリシート
水路から、田んぼに水を入れる孔をふさいだり、水路から水が漏れるのを防ぐためには、使い古しのポリエチレンが重宝します。稲の苗を作る時に使ったシートをリサイクルして使っています。

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こうして、早朝に池の樋を抜いて、夕方5時に池の樋を挿すまで、12時間以上水番の仕事は続きます。特に最近は、高齢化がすすみ、水番をする人がいないので、晴天が続くと、土曜日曜は毎週水番をすることになります。翌週の月曜は、職場で居眠りをしてしまいます・・・・。

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