福井県に視察研修に行きました

籾村セーフティーライス倶楽部も平成6年の発足以来今年で10年目になります。この間、農薬や化学肥料を使わない栽培法についていろいろと研鑽を行ってまいりました。
今年は、北陸福井県の内陸部、大野市での無農薬無化学肥料栽培の状況について研修に行きました。ここではそこでお聞きした取り組みの内容をご紹介いたします。

  1. 立地条件など
    「JAテラル越前」
    は平成11年に勝山、大野、上庄、九頭竜の4農協が合併して発足しました。テラルとは、「地球に優しい」という意味だそうです。
    上庄地区は標高240m位の盆地に位置し、上流の清流をせき止めたダムの水と用排水分離された水路でお米が栽培されていました。平均耕作面積は1.5haと比較的大きく、転作作物としてはサトイモが特産だそうです。平成1年から有機栽培米の取引を福井生協と行っているそうです。
  2. JAテラル越前 上庄支所の特別栽培米の取り組み
    • 経線
      昭和56年管内の生産者、建石、前田の2名が生協と野菜の販売を取り組む中、2名の仲介によりかねてより産直販売を考えていた当時の桑原組合長と、生協理事との協議の中で米の販売が進められるようになった。
      米の特徴として、安全でおいしくて生産者がはっきりしていることが条件であった。このため、販売方法を特別栽培米として取り組むこととした。
      後に、生協オリジナル米として減農薬のコシヒカリとハナエチゼンを1対3でブレンドしたコープ米を取り組むこととなった。現在は、コシヒカリ単品に変更となった。
    • 生産方法

 

無農薬無化学肥料栽培の認証ほ場です。

熱心に視察しました。

交流会用田んぼの稲は生育良好

6月7日に、籾村セーフティーライス倶楽部のメンバーと岡山市から来られた消費者の方と一緒に手植えした田んぼの今の様子です(2003.6.22)。大きな苗(成苗)を植えたせいか、いやいやみんなの心がこもって植えられたので稲の生育はすこぶる順調です!。
少しイネミズゾウムシにやられていますが、ここもこれから無農薬無化学肥料で栽培します。

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有機JASほ場巡回

無農薬で米を栽培する場合毎年困るのが除草対策。今年もいろんな方法を試しています。
今までの試行錯誤の中でわかったことは、

  1. 従来の重要雑草であった「ヒエ」は菜種粕または米ぬかを使うことで押さえることができる
  2. クログアイ等の多年性雑草は秋に耕して寒さに当てれば押さえることができる。
  3. 液体マルチの方法は効果が高いがコストがかかる。また「岡山有機無農薬」には認定されない。
  4. 動力除草機は株間に雑草が残るため手取りも加える必要がある。
  5. コナギは少々発生しても秋には稲刈りに支障はなく、大発生しない限り問題ない。
  6. いろいろは雑草対策を試行錯誤した中、どのほ場にもコナギが大発生するようになった。

そこで、今年はコナギ対策として、様々な方法を検討することにしました。しかし・・・あっと驚く方法はなかなかないものです。

杉山憲一ほ場。3月にカラシ菜を播種し、青刈りして田んぼにすき込みました。茎葉が分解して雑草を押さえることができる??

杉山憲一ほ場。ここは私たちの慣行栽培である菜種粕を使った田んぼです。菜種粕を使うことで、ヒエなどの湿性雑草は押さえられますが、やはり「コナギ」はしっかりと生えます。

液体マルチを使用した田んぼです。ちなみに液体マルチは有機JASでは使用が認められていますが、より厳しい基準の「岡山有機」では使用禁止です。従ってこのほ場は「有機認定ほ場」となります。液体マルチでは、さすがに雑草の発生が少なくなります。ウキクサは液体マルチでは効果がないのでしっかりあります。

景山ほ場です。この田んぼは慣行の菜種粕使用です。
5月23日田植えです。コナギ、アオミドロなどの菜種粕で効果がない雑草はたくさん繁茂しています。

景山の大豆を散布した田んぼです。大豆を田んぼに散布して大豆が腐るときにでる物質で雑草発生の抑制をねらったものです。
こちらも5月23日田植えです。

宮本、右が大豆、左が菜種粕を散布したほ場です。
田植えはやや遅く6月5日です。まだまだ稲は大きくなっていません。

岸です。5月25日田植え。5月31日菜種粕120㎏/10a散布。6月14日動力除草機。生育はやや遅れ気味。イネミズゾウムシ多。コナギ多発・・・・・まずいぞ!!

播元です。5月20日田植え。
菜種粕。動力除草機。
前作大豆のせいか雑草は少なめ。稲の生育具合ははばっちりOKです。

交流会用の田んぼを田植えしました

籾村セーフティーライス倶楽部の会員の田植えは6月6日、宮本氏の無農薬コシヒカリで終了しました。
今日は、それとは別に、消費者交流会用の田んぼの田植えを手植えで行いました。約2アールの田んぼを会員と消費者の方に手伝ってもらって約40分で田植えは無事終了しました。今は田植えはすべて機械で行っていますが、私たち会員も、手植えは子どもの頃以来でしたす。

6月4日に会員総出で交流会用の田んぼの田植えの準備を行いました

きれいに植えています。

なかなか皆さんいい手つきですね。

当日は夕方5時から田植えをスタートしましたが、4時頃から雷雨があり、ひやひやしましたが、無事終了できてほっとしました。
田植えが終わった後は、籾村セーフティーライス倶楽部会員の大江氏が有機無農薬栽培した掘りたてのジャガイモ(男爵)をジャガバタにして頂きました。やはりみんなで田植えした後のビールも最高でした。
夕食もすんだ頃は外はもう真っ暗。先ほど田植えした田んぼの近くの溝で蛍を見ました。あいにく、雨上がりでやや蛍の数は少なかったのですが、それでもきれいな水が自慢の籾村です。あちこち、ゲンジボタル、ヘイケボタルが飛び交う様は何ともいえぬ光景でした。(蛍の撮影はできませんでした)
籾村セーフティーライス倶楽部ではこの田んぼで10月上旬に稲刈り交流会を実施する予定です。皆さん是非おいでください。
今日は、悪天候のなか、岡山からおいでいただいて田植えを手伝ってくださった消費者のかたにはありがとうございました。秋には今度は稲刈りで楽しみましょう。

 

鳥取県から視察

6月7日、午前9:00~11:00に、鳥取県八頭郡船岡町の西谷営農集団の方々16名が視察に来られました。
西谷営農集団では平成7年から37戸、8ha(内1haが有機栽培、3戸)で早期コシヒカリの栽培を行っているそうです。4月20日頃に田植えして8月中旬には収穫をされるそうです。
当日は山根委員長を始め16名の方が、籾村に来られ、景山会長からの、籾村セーフティーライス倶楽部の発足の経緯、栽培技術の内容、お米の販路対策などについての説明を熱心に聞いて頂きました。その後、現地調査ということで、景山会長、杉山会員の有機栽培ほ場を見て頂きました。