秋の消費者&生産者交流会’2003

今年も収穫の秋、私たちの「もむらいす」をご賞味頂いている消費者の皆さんをお迎えし、秋の消費者交流会を開催することができました。天候が少し心配でしたが、岡山市、倉敷市方面から大勢の方々においで頂きありがとうございました。
籾村では過疎化高齢化の中、米作りの環境は厳しいものがありますが、私たちの田んぼの肥やしが、のり面の山野草堆肥ならば、私たち生産者自身の肥やしは消費者の皆さんの「ありがとう」「美味しかった」「楽しかった」「籾村はいいとこですね」「また来年来ます」「また美味しいお米送ってね」といった声です。私たちはそうした皆さんから肥やしを頂くためこのような会を開催させて頂いているところです。
昨今、農産物のトレーサビリティー(生産履歴)のことをしきりにマスコミで報道しています。もっとも簡単に消費者の方にトレーサビリティーを理解頂くのには、このような交流会が一番です。「いつ田植えして」、「どんな肥料を使って」、「いつ収穫した」かということも大切ですが、それより大切なことは、「どんな自然環境の中で」、「どのような人柄の生産者が」栽培したかということとと思います。
また、我々生産者から見れば、丹精込めて作った農産物を、どのような人柄の方が、どのように食して頂いているか理解することは非常に大切なことです。今年のように冷夏のため米が全国的に値上がりしていて米が高く売れたということも、もちろん農業は趣味ではなく事業なのでもちろん必要なことですが、美味しく喜んで食べて頂ける消費者の顔を知ることも大切なことと思いますし、そのことで私たちは元気が出るわけです。
前段の話が長くなってしまって申し訳ありません。では交流会の様子をご紹介します。
今年は、サツマイモ掘り、柿とり、アケビとり、栗拾い、そして稲刈りをして頂きました。

大江泰司の有機JAS認定の野菜畑でサツマイモを掘りました。このサツマイモは昨年の有機JAS認定農産物として認証されたイモから育苗して栽培しました。元肥には豊富な山野草堆肥をしっかり入れ、6月に植え付けました。除草対策は背に腹は代えられず、黒ポリマルチを使いました。
赤い色した形のよい美味しそうなサツマイモがどんどん掘れました。
今日は、みんなで掘った芋を後からふかし芋にして頂きました。

岸の家の田んぼののり面に昔から生えている「はっきりという甘柿です。小さい柿ですが甘い柿です。たくさんとれました。

アケビは籾村の里山の木にからみついて自生している「ミツバアケビ」をとりました。アケビはとても品の良い甘さの果物で、写真のように割れるとすぐに、山の鳥がつつきますので、採る適期が難しいのですが、鳥に採られる前の美味しそうなアケビがとれました。

本日のメインイベントの稲刈りです。この田んぼは、今年春に交流会用に特別に作った田んぼです。会員で協力して田んぼの準備をして、6月7日に消費者の方々にも来て頂いて手植えした稲です。私たちの栽培している稲の品種はほとんどがコシヒカリですが、私たちの稲刈り作業が終わってからこの交流会を行うために、この田んぼでは「ヒノヒカリ」という晩稲(おくて)の品種を植えておきました。

コンバインの前で、記念撮影です。このコンバインは籾村の棚田では大型の部類のコンバインですが、持ち主の景山会長は、近年の農業従事者不足の中で、稲刈り作業の受託をこのコンバインで行い、地域の農業に大きく貢献しています。

早朝から、芋掘り、稲刈りなどで汗を流し、おなかもすいたところで、みんなで昼食にしました。今日の昼食のメニューは有機無農薬栽培の新米コシヒカリのおにぎりをメインディッシュとして、イクチ、ヒラタケ等のキノコとイノシシ肉で作った獅子鍋、豚汁、そしてイノシシ肉の焼き肉、みんなで掘った芋の蒸しイモです。ついでに、景山会長の勤務している会社で作ったヨーグルトのデザートもありました。

昼食の前に景山会長から、皆さんへお礼の言葉です

播元明美さん栽培の有機無農薬コシヒカリの新米おにぎり。農作業で汗を流した後たべるこのおにぎりの味は絶品です。

なんと、イノシシの肉です。近年は籾村ではイノシシが増え、田畑を荒らす困った害獣になっています。ワナにかかったイノシシを頂きました。

お忙しい中、参加頂いた方々には深くお礼申し上げます。今日のことを肥やしにして、これからも来年の稲作に向けて、より美味しいお米をお送りすることができるように努力する所存です。今後ともよろしくお願い致します。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です