有機無農薬フェアーに参加しました

平成15年10月18日、19日の両日にわたり、生産者と消費者の交流を通じて、おかやま有機無農薬農産物に対する関心と理解を深め、消費の拡大を図ることを目的として、県下の有機無農薬農業生産集団を一同に会した「おかやま有機無農薬農産物フェアー」が開催されました。

籾村セーフティーライス倶楽部はこのフェアーに参加するにあたり、無農薬米でポン菓子を製造しました。
フェアー当日にポン菓子を「どかん」とすれば盛り上がるのですが、保健所の指導や、場所の関係もあり、県の指導で前もって製造して当日持って行って販売することしました。

フェアーは岡山市のコンベックス岡山で開催されました。
当日は、前もって製造したポン菓子、本年産の有機無農薬米、里芋、サツマイモの販売、サツマイモで石焼き芋を作って販売しました。

有機無農薬フェアーのポン菓子作りました

籾村セーフティーライス倶楽部はこのフェアーに参加するにあたり、無農薬米でポン菓子を製造しました。
フェアー当日にポン菓子を「どかん」とすれば盛り上がるのですが、保健所の指導や、場所の関係もあり、県の指導で前もって製造して当日持って行って販売することしました。

秋の消費者&生産者交流会’2003

今年も収穫の秋、私たちの「もむらいす」をご賞味頂いている消費者の皆さんをお迎えし、秋の消費者交流会を開催することができました。天候が少し心配でしたが、岡山市、倉敷市方面から大勢の方々においで頂きありがとうございました。
籾村では過疎化高齢化の中、米作りの環境は厳しいものがありますが、私たちの田んぼの肥やしが、のり面の山野草堆肥ならば、私たち生産者自身の肥やしは消費者の皆さんの「ありがとう」「美味しかった」「楽しかった」「籾村はいいとこですね」「また来年来ます」「また美味しいお米送ってね」といった声です。私たちはそうした皆さんから肥やしを頂くためこのような会を開催させて頂いているところです。
昨今、農産物のトレーサビリティー(生産履歴)のことをしきりにマスコミで報道しています。もっとも簡単に消費者の方にトレーサビリティーを理解頂くのには、このような交流会が一番です。「いつ田植えして」、「どんな肥料を使って」、「いつ収穫した」かということも大切ですが、それより大切なことは、「どんな自然環境の中で」、「どのような人柄の生産者が」栽培したかということとと思います。
また、我々生産者から見れば、丹精込めて作った農産物を、どのような人柄の方が、どのように食して頂いているか理解することは非常に大切なことです。今年のように冷夏のため米が全国的に値上がりしていて米が高く売れたということも、もちろん農業は趣味ではなく事業なのでもちろん必要なことですが、美味しく喜んで食べて頂ける消費者の顔を知ることも大切なことと思いますし、そのことで私たちは元気が出るわけです。
前段の話が長くなってしまって申し訳ありません。では交流会の様子をご紹介します。
今年は、サツマイモ掘り、柿とり、アケビとり、栗拾い、そして稲刈りをして頂きました。

大江泰司の有機JAS認定の野菜畑でサツマイモを掘りました。このサツマイモは昨年の有機JAS認定農産物として認証されたイモから育苗して栽培しました。元肥には豊富な山野草堆肥をしっかり入れ、6月に植え付けました。除草対策は背に腹は代えられず、黒ポリマルチを使いました。
赤い色した形のよい美味しそうなサツマイモがどんどん掘れました。
今日は、みんなで掘った芋を後からふかし芋にして頂きました。

岸の家の田んぼののり面に昔から生えている「はっきりという甘柿です。小さい柿ですが甘い柿です。たくさんとれました。

アケビは籾村の里山の木にからみついて自生している「ミツバアケビ」をとりました。アケビはとても品の良い甘さの果物で、写真のように割れるとすぐに、山の鳥がつつきますので、採る適期が難しいのですが、鳥に採られる前の美味しそうなアケビがとれました。

本日のメインイベントの稲刈りです。この田んぼは、今年春に交流会用に特別に作った田んぼです。会員で協力して田んぼの準備をして、6月7日に消費者の方々にも来て頂いて手植えした稲です。私たちの栽培している稲の品種はほとんどがコシヒカリですが、私たちの稲刈り作業が終わってからこの交流会を行うために、この田んぼでは「ヒノヒカリ」という晩稲(おくて)の品種を植えておきました。

コンバインの前で、記念撮影です。このコンバインは籾村の棚田では大型の部類のコンバインですが、持ち主の景山会長は、近年の農業従事者不足の中で、稲刈り作業の受託をこのコンバインで行い、地域の農業に大きく貢献しています。

早朝から、芋掘り、稲刈りなどで汗を流し、おなかもすいたところで、みんなで昼食にしました。今日の昼食のメニューは有機無農薬栽培の新米コシヒカリのおにぎりをメインディッシュとして、イクチ、ヒラタケ等のキノコとイノシシ肉で作った獅子鍋、豚汁、そしてイノシシ肉の焼き肉、みんなで掘った芋の蒸しイモです。ついでに、景山会長の勤務している会社で作ったヨーグルトのデザートもありました。

昼食の前に景山会長から、皆さんへお礼の言葉です

播元明美さん栽培の有機無農薬コシヒカリの新米おにぎり。農作業で汗を流した後たべるこのおにぎりの味は絶品です。

なんと、イノシシの肉です。近年は籾村ではイノシシが増え、田畑を荒らす困った害獣になっています。ワナにかかったイノシシを頂きました。

お忙しい中、参加頂いた方々には深くお礼申し上げます。今日のことを肥やしにして、これからも来年の稲作に向けて、より美味しいお米をお送りすることができるように努力する所存です。今後ともよろしくお願い致します。

 

有機農産物の認定生産行程管理者調査

先日、「有機農産物の認定生産行程管理者調査について」報道されました。趣旨、内容などは次のとおりです。(農林水産省のHPから抜粋)

早速、9月5日(金)に、農林水産省の担当の方が調査に来られました。
当日は、杉山憲一のほ場を調査されたのち、書類を調査されました。約3時間にわたる調査で、書類等では問題がないとおっしゃられていました。
このあと、9月下旬に収穫される有機無農薬のコシヒカリの残留農薬検査を行って頂くことになっています。

暑い中熱心に調査して頂きました

その後、連絡があり、問題なしということで、安堵しました。

 

ことし2回目のほ場巡回

7月下旬になり、そろそろ最高ぶんけつ期が近くなりました。稲の栄養成長もおおよそ今の時期まで、これからは穂が作られる時期になります。ことし2回目のほ場巡回を行いましたので、私たちの今の田んぼの様子をご紹介します。

光元正夫
前作大豆、有機無農薬栽培2年目のほ場(転換期間中ほ場)。品種はコシヒカリで5月下旬に田植えしました。
前作が大豆であったためか、稲の生育は順調です。除草対策はくず大豆、動力除草機の利用です。
稲の生育は順調 株元には少しコナギ、ウキクサの発生があるが、大きな被害が出るほどではない。一部に「コブノメイガ」という害虫の発生が見られた。

宮本隆治
有機栽培5年もほ場です。今年は5月下旬に雨が少なく、田植えは若干遅めの6月6日、もちろん品種はコシヒカリです。
今年は菜種粕とくず大豆を元肥に使い、動力除草機を3回、そして手取り除草はこの15アールの田んぼでもう延べ20時間以上行っています。
とにかく厳重でまじめな宮元氏は除草機で、そして手で草を取ります。
今年も美味しいお米ができそうです。

分けつがやや少なめですが、生育はよい。実は昨年はイネミズゾウムシの被害で大減収しています。
写真右がくず大豆施用、左が菜種粕利用です。
ちなみに中央の1条あけているところに山積みされているのは手取りした「コナギ」です。

この写真もなかなかすごい。畦畔には手取りした雑草(コナギ)がびっしりとおかれています。とにかく宮本は草をまじめにとります。

 

大江泰治
有機栽培2年目の転換期間中のほ場です。今年はこのほ場には、ジャガイモ、サツマイモ、アスパラガス、ニンジン、ラッキョウを作付けする予定です。

手前の耕起してあるところには、ジャガイモ(男爵)を作付けしていました。ここには、この後、ニンジンとラッキョウを作付けする予定です。
このほ場は周囲ののり面が大きく、先日、のり面の草刈りを行ったところです。
奥に少し見えるのはアスパラガスとサツマイモです。

左がアスパラガスです。アスパラガスは品種はスーパーウエルカム、2月に播種して温床で育苗して5月に定植しました。土作りは山野草堆肥中心です。アスパラガスの収穫は定植2年目からです。今年はこれから株をどんどん大きくさせて、来年の収穫につなげていきます。
右はサツマイモ。品種は不明(岸の家に毎年作っている品種です)。3月に温床で芽出し、育苗して、5月に定植しました。先日刈ったのり面の山野草で草マルチをして雑草の発生を抑制しています。秋には美味しいサツマイモがとれそうですね。

岸浩文

有機栽培9年目のほ場です。品種はコシヒカリ、5月下旬に田植えしました。
元肥は菜種粕、動力除草機を2回押しましたが、コナギの発生は非常に多い。早く手取り除草しないとお米がとれないよ~。 (*^_^*)

播元明美

前作大豆、有機無農薬栽培2年目のほ場(転換期間中ほ場)。品種はコシヒカリで5月下旬に田植えしました。
前作が大豆であったためか、光元のほ場と同様稲の生育は順調です。
元肥は菜種粕。動力除草機を5回も押しています。雑草の発生は少なく抑えられています。
しかし、株もとを見ると・・・おやおや、イモチが・・・・・! (-_-;)
稲の生育は良好。少しできすぎぐらいです。

株元の葉っぱに何か赤い斑点があるぞ~!!

景山伸幸

有機栽培10年目のほ場です。元肥は菜種粕、くず大豆です。さすがは景山会長稲のできも順調です。しかし一部では雑草(コナギ)がたくさん生えているぞ~。
まあ、これくらいのコナギの発生なら、何とかなるかと本人は至って楽観的??

杉山憲一

ほ場巡回研修をしている内、あたりは暗くなってきてしまいました。
杉山氏の取り組みは前回ほほ場巡回でご紹介しましたが、菜種粕、籾殻くん炭、カラシ菜のすき込み、・・・・・いろんな方法で、とにかく手取り除草なしに雑草の発生を抑制する方法をいろいろと駆使しています。暗くなってきたので写真はがうまく写せませんでしたが、今年はやや失敗気味か、雑草の発生は多いようです。
これから手取り除草を行うのでしょう・・・・・。

福井県に視察研修に行きました

籾村セーフティーライス倶楽部も平成6年の発足以来今年で10年目になります。この間、農薬や化学肥料を使わない栽培法についていろいろと研鑽を行ってまいりました。
今年は、北陸福井県の内陸部、大野市での無農薬無化学肥料栽培の状況について研修に行きました。ここではそこでお聞きした取り組みの内容をご紹介いたします。

  1. 立地条件など
    「JAテラル越前」
    は平成11年に勝山、大野、上庄、九頭竜の4農協が合併して発足しました。テラルとは、「地球に優しい」という意味だそうです。
    上庄地区は標高240m位の盆地に位置し、上流の清流をせき止めたダムの水と用排水分離された水路でお米が栽培されていました。平均耕作面積は1.5haと比較的大きく、転作作物としてはサトイモが特産だそうです。平成1年から有機栽培米の取引を福井生協と行っているそうです。
  2. JAテラル越前 上庄支所の特別栽培米の取り組み
    • 経線
      昭和56年管内の生産者、建石、前田の2名が生協と野菜の販売を取り組む中、2名の仲介によりかねてより産直販売を考えていた当時の桑原組合長と、生協理事との協議の中で米の販売が進められるようになった。
      米の特徴として、安全でおいしくて生産者がはっきりしていることが条件であった。このため、販売方法を特別栽培米として取り組むこととした。
      後に、生協オリジナル米として減農薬のコシヒカリとハナエチゼンを1対3でブレンドしたコープ米を取り組むこととなった。現在は、コシヒカリ単品に変更となった。
    • 生産方法

 

無農薬無化学肥料栽培の認証ほ場です。

熱心に視察しました。

交流会用田んぼの稲は生育良好

6月7日に、籾村セーフティーライス倶楽部のメンバーと岡山市から来られた消費者の方と一緒に手植えした田んぼの今の様子です(2003.6.22)。大きな苗(成苗)を植えたせいか、いやいやみんなの心がこもって植えられたので稲の生育はすこぶる順調です!。
少しイネミズゾウムシにやられていますが、ここもこれから無農薬無化学肥料で栽培します。

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有機JASほ場巡回

無農薬で米を栽培する場合毎年困るのが除草対策。今年もいろんな方法を試しています。
今までの試行錯誤の中でわかったことは、

  1. 従来の重要雑草であった「ヒエ」は菜種粕または米ぬかを使うことで押さえることができる
  2. クログアイ等の多年性雑草は秋に耕して寒さに当てれば押さえることができる。
  3. 液体マルチの方法は効果が高いがコストがかかる。また「岡山有機無農薬」には認定されない。
  4. 動力除草機は株間に雑草が残るため手取りも加える必要がある。
  5. コナギは少々発生しても秋には稲刈りに支障はなく、大発生しない限り問題ない。
  6. いろいろは雑草対策を試行錯誤した中、どのほ場にもコナギが大発生するようになった。

そこで、今年はコナギ対策として、様々な方法を検討することにしました。しかし・・・あっと驚く方法はなかなかないものです。

杉山憲一ほ場。3月にカラシ菜を播種し、青刈りして田んぼにすき込みました。茎葉が分解して雑草を押さえることができる??

杉山憲一ほ場。ここは私たちの慣行栽培である菜種粕を使った田んぼです。菜種粕を使うことで、ヒエなどの湿性雑草は押さえられますが、やはり「コナギ」はしっかりと生えます。

液体マルチを使用した田んぼです。ちなみに液体マルチは有機JASでは使用が認められていますが、より厳しい基準の「岡山有機」では使用禁止です。従ってこのほ場は「有機認定ほ場」となります。液体マルチでは、さすがに雑草の発生が少なくなります。ウキクサは液体マルチでは効果がないのでしっかりあります。

景山ほ場です。この田んぼは慣行の菜種粕使用です。
5月23日田植えです。コナギ、アオミドロなどの菜種粕で効果がない雑草はたくさん繁茂しています。

景山の大豆を散布した田んぼです。大豆を田んぼに散布して大豆が腐るときにでる物質で雑草発生の抑制をねらったものです。
こちらも5月23日田植えです。

宮本、右が大豆、左が菜種粕を散布したほ場です。
田植えはやや遅く6月5日です。まだまだ稲は大きくなっていません。

岸です。5月25日田植え。5月31日菜種粕120㎏/10a散布。6月14日動力除草機。生育はやや遅れ気味。イネミズゾウムシ多。コナギ多発・・・・・まずいぞ!!

播元です。5月20日田植え。
菜種粕。動力除草機。
前作大豆のせいか雑草は少なめ。稲の生育具合ははばっちりOKです。

交流会用の田んぼを田植えしました

籾村セーフティーライス倶楽部の会員の田植えは6月6日、宮本氏の無農薬コシヒカリで終了しました。
今日は、それとは別に、消費者交流会用の田んぼの田植えを手植えで行いました。約2アールの田んぼを会員と消費者の方に手伝ってもらって約40分で田植えは無事終了しました。今は田植えはすべて機械で行っていますが、私たち会員も、手植えは子どもの頃以来でしたす。

6月4日に会員総出で交流会用の田んぼの田植えの準備を行いました

きれいに植えています。

なかなか皆さんいい手つきですね。

当日は夕方5時から田植えをスタートしましたが、4時頃から雷雨があり、ひやひやしましたが、無事終了できてほっとしました。
田植えが終わった後は、籾村セーフティーライス倶楽部会員の大江氏が有機無農薬栽培した掘りたてのジャガイモ(男爵)をジャガバタにして頂きました。やはりみんなで田植えした後のビールも最高でした。
夕食もすんだ頃は外はもう真っ暗。先ほど田植えした田んぼの近くの溝で蛍を見ました。あいにく、雨上がりでやや蛍の数は少なかったのですが、それでもきれいな水が自慢の籾村です。あちこち、ゲンジボタル、ヘイケボタルが飛び交う様は何ともいえぬ光景でした。(蛍の撮影はできませんでした)
籾村セーフティーライス倶楽部ではこの田んぼで10月上旬に稲刈り交流会を実施する予定です。皆さん是非おいでください。
今日は、悪天候のなか、岡山からおいでいただいて田植えを手伝ってくださった消費者のかたにはありがとうございました。秋には今度は稲刈りで楽しみましょう。

 

鳥取県から視察

6月7日、午前9:00~11:00に、鳥取県八頭郡船岡町の西谷営農集団の方々16名が視察に来られました。
西谷営農集団では平成7年から37戸、8ha(内1haが有機栽培、3戸)で早期コシヒカリの栽培を行っているそうです。4月20日頃に田植えして8月中旬には収穫をされるそうです。
当日は山根委員長を始め16名の方が、籾村に来られ、景山会長からの、籾村セーフティーライス倶楽部の発足の経緯、栽培技術の内容、お米の販路対策などについての説明を熱心に聞いて頂きました。その後、現地調査ということで、景山会長、杉山会員の有機栽培ほ場を見て頂きました。